そもそも出力制御とは?
電力会社が各発電施設に対し、電力の出力を停止または減らすように指示して総発電容量を抑制することです。
電力会社には、安定した電力を供給し、需要とのバランスをとりながら大規模停電などを引き起こさないようにする責務があります。
そのため、需要に対して供給量が過剰にならないよう、発電設備の発電量を抑えるようにしたのです。
勘違いされていることも多いようですが、この出力制御がかかるのは太陽光発電を始めとする再生可能エネルギーだけではありません。
順番的には
電力会社が各発電施設に対し、電力の出力を停止または減らすように指示して総発電容量を抑制することです。
電力会社には、安定した電力を供給し、需要とのバランスをとりながら大規模停電などを引き起こさないようにする責務があります。
そのため、需要に対して供給量が過剰にならないよう、発電設備の発電量を抑えるようにしたのです。
勘違いされていることも多いようですが、この出力制御がかかるのは太陽光発電を始めとする再生可能エネルギーだけではありません。
順番的には
太陽光発電のPCS出力を制御する方法は大きく分けて3つあります。
九州は再生可能エネルギーの適地が多く、特に日照条件が良いことから、太陽光の 導入が他地域に比べて進んでいます。このため、九州電力では2016年9月より、DMやHPなどで太陽光発電事業者に向けてPCSを出力制御機能付きのものに切り替えるよう周知案内を始めました。
2018年10月には、全国で初めての出力制御が行われ、最大117.6万kW(指令値)の電力が抑制されました。
今もなお出力制御の可能性はあり、最近では2019年1月3日に最大35万kWの発電量を制御しました。
九州電力では、出力制御の通知の方法として、前日の16時ごろに対象の発電設備の事業者(メンテナンス代行業者も含む、電力会社への連絡先登録者)にメールで通知→当日9時~16時の間に抑制がかかる、という流れです。開始時、解除時に通知はありません。
出力制御の指示があったにも関わらず対応しなかった発電所に対しては、後日、対応を認められなかった旨の告知があります。
また、九州電力では、サイト内に「再生可能エネルギー出力制御見通し」というページを設け、3日先までの出力制御の予報を公表しています。
「再生可能エネルギー出力制御見通し」のページ
出力制御の指示があったにも関わらず対応しなかった発電所に対しては、何かペナルティがあるのでしょうか。
抑制を実施しなくても特にペナルティがないとなると、実施している発電所に対して不公平となります。
ですので各電力会社は、出力制御に数回対応しなかった場合、接続契約の解除の可能性がある、と公表しています。
発電所がストップして売電できなくなることを考えると、年に数回の出力制御にはきちんと対応しておいた方がいいですね。
九州は全国的に見ても、日射量が多い地域なので、他地域に比べ発電設備の容量が多く出力制御がかかりやすかった、というのもありますが、今回の九州電力の出力制御を受け、経済産業省が制御量の低減に向けて「連系線の活用(他地域への送電の拡大)」「オンライン制御の推進」などの議論を進めています。連系線の送電容量が拡大されると出力制御量を7割近く低減できるという試算もあり、また、オンライン制御が進めば必要な時間のみピンポイントで制御することが可能となるなどのメリットがあります。
できるだけ出力制御をかけずに済むよう国の主導で施策が進むことを期待します。